猫町温泉駐在所





猫町レイアウト・雑誌掲載 !!

突然ですが、どうしたものか「猫町レイアウト」が雑誌掲載されました。
ネコ・パブリッシング刊・『RM MODELS』(アールエムモデルズ)2005年2月号(2004年12月刊)「我ら、Bトレ・フリーク」100ページの上の写真です。
帰宅するとネコパブさんから何か封筒が届いています。『モデル・カーズ』誌「トヨタ車」のコンテストはまだ先なのに、といぶかりながら封筒を開けると『RM MODELS』が出て来ました。(特集トップでの掲載、掲載誌贈呈ともにありがとうございました。)

実はホームページ開設直後の時期に、バンダイ製「Bトレインショーティー」(全長を縮めてデフォルメしたプラスチック製鉄道モデルで、台車・パンタグラフをNゲージ用のものに交換可能。各私鉄限定モデルを駅で売っていたりします。)を使ったコンテストの募集告知があり、これのレイアウト部門「ミニレイアウトってすばらしい」に応募していた、というわけなのです。作っていた「猫町」はまさに「ミニレイアウト」そのものでしたから。

編集部コメントに『今からほぼ1年前』とあるので、もうそんなに経つのでしょう。バンダイからは、別の横須賀色のショーティーのキットが既に送られて来ていました。「掲載誌は忘れた頃にやって来る」です。年齢も1年前のものになっています…。


応募時のボツ写真をもう1枚…

コンテスト応募は写真1枚だけだったので、ボツ写真をもう1枚お目にかけます。
レイアウトそのものは、当ホームページにアップされていた状態からは、さらに駅手前に直線
線路が1本追加されています。これはショーティー車両の展示台も兼ねたものです。

江ノ電の車両を2両編成とし、室内灯を入れて撮影しました。室内灯の電源は台車経由で線
路から集電していますが、動力ユニットを入れると室内いっぱいになって窓がふさがれてしま
うので、画像の2両編成は点灯撮影専用で、自走はできません。機関車があれば引けるかも
しれませんが、きっと走行抵抗が大きくなって、あんまりうまくないでしょう。

このショーティーの新路面電車シリーズ、食玩の「昭和情景博物館」や「街並みコレクション」
の建物、BBSで話題になっていた1/150サイズのセドリックやボンネットバスなど、ここのとこ
ろ面白いものがたくさん出ているので、またミニディオラマもやりたいですが、パトカーづくりも
続けたいので、痛しかゆし、というところです。



「レトロな町」への憧憬
詩人の萩原朔太郎に『猫町』という短編小説があります。いつも住んでいる町からいくらも歩いていないのに、ふと異界(異次元界)に入り込んでしまう、というようなイメージを中心にすえた物語で、これが結構私としては気に入っているのです。

朔太郎の『猫町』にも鉄道が出て来るのですが、鉄道に乗って、駅に到着するとそこは「異なる世界だった」というのは、宮沢賢治をはじめとして、ひんぱんに使われるイメージです。「ハリーポッター」でも魔法学校までは汽車や「飛行自動車」に乗らなければなりませんし、『千と千尋の神隠し』でも、通路を抜けたり、橋から向こうが「異界」だったりします。

なんでもない日常の、すぐ向こう側に「異界」があって、そこに行ってみたい、というのは、案外人間にとって、とても身近で、誰にでもある願望なのかもしれません。
そして、朔太郎や賢治の時代イメージと重なることもあって、本の挿絵などでもその「異界」の風景というのはどことなく「レトロ」なものとして描かれます。
テーマパークでも、お菓子のオマケなどでも、「昭和」「レトロ」がブームですが、きっとそれは、「未来の21世紀」というのは、もっととても素敵な時代が来るものと思っていたのに、実際はあまり「たいしたことはなかった」ことに対して、皆が「昭和」を懐かしく思い、ふと日常のドアの向こう側にレトロな「猫町」が存在していることを期待しているからなのかもしれません。
私たちとしては、猫町のひなびた玩具店には「ミクロペット」を売っていて欲しい、と思ってしまいます。

ホームページを作ってから、何かとネタになる素材を探しているわけですが、以前に作りかけていた、Nゲージのミニレイアウトを引っ張り出して来ました。
本来「パトカー」というテーマとは関係ないのですが、「ノスタルジック」というテーマには沿っているはずです。それで無理矢理、1/150スケールのパトカーと交番を新設して、画像アップしてみようかと思います。

高原駅へ


トンネルを出ると、すぐに「高原」駅。今日も単行(つまり連結のない1輌編成)の電車が定時でやってきます。レイアウトにはトンネルが2つあり、ひとつは「町」へ、もうひとつは「山」へ通じているイメージです。
朝の高原駅


実はレイアウトはA3判の大きさ(297×420mm)しかありません。エンドレス線を引くと実感をそこねる、セクションだけでは運転ができないで不満になる、ということで、急曲線・最小のエンドレス線を作ってあります。しかし現実には、エンドレス線をガラガラと回っている車両をボーゼンと見ている様子はとても「運転」と言えるものではないので、めったに走らせることはないのですが…。
駅前ロータリー


駅前では、トヨペットクラウン(30系)のパトロールカーが警邏中。
クラウン・パトカー


ベースは「津川洋行」の1/150モデル。メーカー製品として「パトカー」もあるのですが、メーカー在庫切れのため、仕方なくクリーム色のノーマル・セダンをパトカーに改造してあります。「N」スケールは、日本型は1/150、欧米型は1/160でスケールが異なりますが、これは日本のJR軌と欧米とでは線路の幅が違うためです。
猫町温泉駐在所


タイトルとなった、駅前派出所。ただの踏切警手小屋だろうって? 一面ではそういう見方もできるわけですが、公共交通の安全に資する、という意味では目的は共通なのです。「トミカのまち」の派出所用の看板類をそのまま縮小して出力していますが、あまりアップにするとアラが目立ちます。パトカー/自転車/警察官/派出所がやっと同スケールで揃いました。「猫町」にはたぶん犯罪がなく、警察官も道案内ぐらいしか、することがありません。
温泉旅館


山の上には温泉旅館。電車はこのあと峠を登ります。(もちろんこれはイメージ設定上のお話で、現実にはすぐに駅の反対側の線路に出てきてしまいますが…。)
夕暮れ時


日が沈みかけた頃、峠方面から、凸型電機に引かれた貨物列車がやってきます。今度無蓋車に木材を積んでみようと思います。
夜の高原駅


ヒグラシの声が遠のくと、すぐに高原は暗くなります。電球を仕込んだ苦労が報われるショットです。田舎にしては結構にぎやかな駅です。
昔は私鉄駅もみな地上ホームで急行電車の接続など待ったものですが、近頃はどこも高架ホームになってしまいました。
今日は、このへんで…。


「トミカのまち」の工作はストップしていますが、それは1/64サイズの素材・材料がなんにも売られていないからです。その点Nスケールには建物・人形・クルマからガードレールまでなんでもあるので、案外「猫町レイアウト」の方が発展するかもしれません。

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