Nostalgic Patrol Cars Season 2

レスキューレンジャーのバリエーション


Variations of the 'Rescue Ranger'









ミニカーのコレクションも、「小スケールの緊急車」というような狭いテーマになって来ると、バリエーション集めに入っていくことになるのですが、その中でも「究極の」集め方が、同じ金型のバリエーションを集中して追いかける、という集め方です。

これまでご紹介してきた中でも、マッチボックスのフォード・クラウン・ヴィクトリアのポリスカー、フォードLTDのポリスカー、マーキュリーのポリスカー、シボレー救急車、フォードE350救急車でその方法を採って来ているのですが、どうしてこれらを選択したかというと、これらの金型にはそれだけの数のバリエーションがあるから、という理由に尽きます。

その、「こだわり」のバリエーション集めをしていた金型のひとつが、ホットホィールの「レスキュー・レンジャー」です。
(2013/7/9)




何故「レスキュー・レンジャー」なのか

当サイトでのホットホィールの掲載は、随分以前にロス市警の特注モデルを扱ったことがありますが、体系的にを取り上げるのは初めてになります。アルゼンチン製のものもご紹介しましたが、これは金型は同じでも、もはや「ホットホィール」ではありません。もともと、私はホットホィールの緊急車はほとんど持っていないのです。

何故「レスキュー・レンジャー」なのか、というと、それはもう第一に、かなりの数のバリエーション・モデルがあるから。
そして第二の理由は、ボンネットタイプのクラシカルなプロポーションが、マッチボックス・レズニー期のシボレー救急車(1977年初出)に良く似ていて、並べておくには相性がいい、という単純な理由に拠っています。

下の画像のように、レズニー末期のシボレー救急車(製品名として「シボレー」の表記はどこにもありませんが、「シボレー」「シェビィ」と記している資料が結構あるので、それに従うことにします)と、ホットホィール初期の「レスキュー・レンジャー」(初期の名称は「エマージェントー・スクワッド」)は、時代を共有していることもあって兄弟のように似ています。まるで、マッチボックスとホットホィールは、マテルのもとでの兄弟ブランドになることが、この頃から予定されていたようですらあります。




「レスキュー・レンジャー」の実車

「レスキュー・レンジャー」の発売は1975年、当初の品番は「7650」、製品名も「Emergency Squad」でした。乗用車やピックアップ・トラック・ベースのカスタムカーが主流だった当時のホットホィールの商品ラインの中で、「はじめて」とも言える、真面目な「はたらくクルマ」の姿をしていたのです。

同じ年に「7666」番として出た「Ranger Rig」も同じ金型で、こちらはフォレスト・レンジャー用のグリーンに塗られていました。さらに同じ金型が、1986年に「5145・Rescue Ranger」となります。

実車のプロトタイプを探してみたのですが、フォード/シェビィ/ダッジで、同じようなボンネットタイプのレスキュー・トラックを作っていますが、そのものスバリという車型のものはないようです。



The famous "Squad 51" - 1972 Dodge D300/Universal shop-built squad
https://www.flickr.com/photos/image7801/4873755183

1972年1月から1977年5月まで、アメリカ・NBC系列で放送された「EMERGENCY!」というTVシリーズに、ホットホィールのモデルに良く似たレスキュー・トラックが登場しました。


ホットホィールでは、この車両を2度モデル化しており、1度目は、2000年のロサンゼルス・カウンティ消防局(Los Angeles County Fire Department/LACoFD)の特注品、2度目は2015年の「ハリウッド」という劇中車シリーズ中の新しい製品です。TV番組の「EMERGENCY!」は、LACoFDの第51分署(Station51)を舞台とした物語だったのです。


上は、その劇中車そのものの写真です。

1972年式ダッジD300をベースに、LACoFDからブループリントの提供を受けて、ユニバーサルが自力で制作したようです。レプリカ車輛は、撮影終了後の1978年にLACoFDに寄贈され、1999年には劇中の「51分署」のマーキングが復元されて、ロサンゼルス・カウンティ消防博物館( LosAngeles County Fire Museum)の展示車両となりました。


ホットホィールのモデルはボディを金型から上方向に抜いており、「抜け勾配」の関係でキャブのドアの曲面などがありませんが、概ねこの車両の印象に近いように思います。ホット・ホィールのモデルの発売は1975年ですから、年式的にも符合していると言えるでしょう。



1975 Dodge Power Wagon 4x4 BRUSH 8    
Marion, PA Volunteer Fire Company
http://dodgeram.org/rides/web/public-1/pub_svc.htm

上は写真が小さいですが、1975年式のダッジ・パワー・ワゴン。


ちなみに下は1983年のシェビーK30です。シボレーにも当然同じような車輛がありますが、「レスキューレンジャー」に関して言えばダッジの方が印象が近いようです。



Rescue 44 - 1983 Chevy K30/Hoosier Fire 300gpm/250gal - Light Rescue
Portland Fire Department
http://indianafiretrucks.com/pages/jay/portland.html


「エマージェンシー・スクワッド」(レスキュー・レンジャー)は、車体上面には消火用ホース・リールも積んでいますが、後部に大型の酸素ボンベを3本積んでいて、発売当初のモデルなどが側面に「OXYGEN   FIRST AID」と書いているように、応急用酸素呼吸器・酸素器材を提供する車両、という設定なのでしょう。応急手当には酸素器材は極めて有効ですが、ご承知のように酸素は可燃物なので、大量の酸素を火災現場で取り扱うには慎重を要するのです。

映画「タワーリング・インフェルノ」で、スティーブ・マックイーン演じるマイケル・オハラハン隊長が「建物の中に歯医者はあるか」と聞くシーンがありますが、歯科医院には麻酔用の笑気ガスの設備があり、これに付随して応急用の酸素器材もあって(麻酔が効きすぎた際に使用するもの)、この両方が火災に合うと爆発の危険があるためです。

この救命用装備が、このモデルが単なる「消防車」ではなく、後に「Rescue Ranger」という名前になった理由と思われます。

ホンコンの「L.J.N. Toys」(下の画像の右)、マイスト(左)なども同種のレスキュー・トラックのモデルを作っています。

マイストはキャブだけがダイキャスト、車体後部と裏板はプラスチック製です。マテルの「レスキュー・レンジャー」より車高が低くおとなしい印象ですが、ダッジD300とか、ダッジ・ラムなどをベースとしたレスキュー・トラックの実車は、むしろこのモデルに近い印象です。




下はディンキーの#267-H・「エマージェンシー・パラメディック・トラック」。

1979年から1980年の生産。ディンキー晩年のモデルで、1年間の生産という短命なモデルだったようです。

私が「レスキュー・レンジャー」を熱心にアップしているのを見たオーストリアのベルントが、「3インチ・サイズではないけれど必要かい?」と聞いてきてくれたモデル。1/43サイズで全長119mmあります。

裏板は「パラメディック・トラック」とあるだけで車種は特定されていませんが、マテルの「レスキュー・レンジャー」に印象はたいへんよく似ています。フィギュア2体を同梱して売られたようで、車体後部に積まれた、プラ製の酸素瓶のパーツが失われているようです。




マテル製「レスキュー・レンジャー」バリエーションの種類

「レスキュー・レンジャー」のバリエーションには、以下のようなものがあります。

これらのカテゴリーは、概ね他のミニカーにも共通するものです。

決して「完集」を目指しているわけでも何でもありませんが、しばらくの間、「バリエーション集め」という、いわば重箱のスミをつつくことをもって良しとする、「異常な」世界をお楽しみいただければと思います。エラー品などを加えて行くと、そもそもどれだけのバリエーションがあるかは未確認の世界で、したがってそもそも「完集」は期せない、ということかもしれません。

ボディカラー違い
プリント違い(カラー違いに付随するデザイン違いだけでなく、文字の違い、文字の色違い など。)
素材違い(ボディに、ダイキャスト製とプラスチック製があります。)
ホイル違い
裏板違い
ウインド/シート色違い
屋根上灯/荷台装備品色違い
生産国違い(ホンコン/マレーシア/タイ/中国/インド/フランスなど)
エラー品(文字のつづりのミス、プリントがボディの片側にしかない、など、生産過程で偶然に生まれたもの。)

ホットホィールの緊急車を全部集めていく、という気持ちはさらさらなく(実はマッチボックスについてもそうなのですが)、あくまで「レスキュー・レンジャー」に限定してのご紹介、ということになります。

※掲載は、概ね古い時代のモデルからしていく予定です。

※参照した品番および年次は、「Tomart's Price Guide to Hot Wheels; Completely Revised 6thEdition Vol. One 1968-1996」 に準拠しています。



インド製「LEO」のブリスター・パッケージ

インド製「LEO」のブリスターの表面・裏面の画像を掲載しておきます。

「レスキュー・レンジャー」については、ブリスターカードの種類もかなりの数になりますが、ブリスターに入れたままでは「持っているもの」「持っていないもの」の把握がますます困難になって訳が分からなくなるので、ブリスターはどんどん破き、一覧性のあるケースに入れて管理しました。

実はこの「レスキュー・レンジャー」のコレクションは、サイトに掲載することもあるまい、と考えていたことが、ブリスターを破った理由にもなっています。

ただしインド版ブリスターは稀少なので、破る前に写真に撮っておいた、というわけです。

余談ですが、ブリスターは保存したい、ミニカーは取り出したい、という場合には、ブリスターの透明プラ部分の、カード台紙に近いところにカッターで丁寧に、切断箇所を少なめに、切れ目を入れて取り出すと、切断面が目立たずに保存でき、あとで手放したりする場合にも好都合です。



インターネットあってはじめて成立するバリエーション探し

私の場合、細かいバリエーョン探しは、インターネット経由の通販/オークションで、海外を含めて検索することができて、はじめて成立している、と言っても過言ではありません。

新製品の場合は、発売になったらお店にキープしておいてもらう、ということも可能なのかもしれませんが、少し時間が経ってしまったバリエーションについては、店頭に残っているということは、よほどの偶然でもない限り、ほぼあり得ないからです。

私もたまにはリアルのショップを見ることもありますが、こんな特殊なバリエーション探しをしている人間にとっては、購入するものが、とことんないのが現状です。

そもそも現在の国内のショップは、マッチボックスやホットホィールに専門的に力を入れてくれるところは少ないですから、捜索範囲の対象にもなりにくいのです。マッチボックスのCCIやASAPによるプロモーショナル・モデル(企業や団体・機関のロゴなどをプリントしたもの)は、アメリカ国内でしか流通しませんから、海外から購入したコレクターが放出でもしない限り、日本国内に出て来ることは基本的にありません。

また、店頭でバリエーションを探すには、「持っている」「持っていない」を特定しなければなりませんから、たえずコレクションを画像にでも撮って、携帯していなければならないことにもなります。

ネット上では、持っていないバーリエーションを特定して、テーマを絞り、海外オークションに出ている写真と「にらめっこ」をしながら探します。しばらく中断していると、何を探していたのだったがが、そもそもわからなくなり、漫然と画像を見ているだけは、どれも同じに見えてしまって、捜索作業になりません。

また、「香港製」「マレーシア製」「中国製」「タイ製」などの違いは、リサイクル・ショップなどの出品者にとっては全くどうでもいいことなので、説明に書いてくれず、また裏板の画像を掲載してくれる人も稀で、捜索には苦労することになります。

こうしてサイトにリストを公開しますと、持っていないバリエーションをあらためて自分で認識することになり、再捜索の意欲にもつながる、というわけなのです。





名前が「Rapid Responder」に変わって新カラー出現

「レスキュー・レンジャー」は、もう新しいものも、そうそう出ない、バリエーション探しも、もうかなり限界、という「宣言」をし、私自身もこのページの更新はほぼ終わったか、と思っていたところでした。

ところが2015年〜2016年の新カラーを4台も発見。
ニュー・カラーが発見できなかったのには理由があったようで、2015年の「ハリウッド」というシリーズに入っていた「EMERGENCY!」の劇中車以降、商品名が「ラピッド・レスポンダー」(Rapid Responder)に変わっていたのです。
したがってそれ以降の新色は、「レスキュー・レンジャー」で検索しても出て来ない、ということだったのです。製品の裏板も「Rapid Responder」に変えられています。

2014年6月発売、「ポップ・カルチュア」シリーズ中の「Grateful Dead Truck」は、裏板が「Rescue Ranger」になっているので、「Rapid Responder」への転換は2015年からと考えていいように思います。
私は画像に名前を付ける時に「Rescue Ranger」を「RR」と略して来たのですが、「Rapid Responder」も「RR」なのですね。意識してネーミングしているのだと思います。

「ラピッド・レスポンダー」には、ボディがメタル、裏板がプラのものと、ボディがプラ、裏板がメタルのものの2種類かあります。「Grateful Dead Truck」は、ボディも裏板もメタル、という「Metal/Metal」の仕様でしたが、この時はまだ上記のように「Rescue Ranger」裏板を付けていましたので、今のところ「Rapid Responder」でのメタル/メタルはないようです。

「ラピッド・レスポンダー」で、このあと、またどのぐらいの新カラーが出るものか、期待をしているところです。(2016/7/9)


69 Rapid Responder, regular issue in 2016
2016年、「HW RESCUE」レンジの通常品、商品名は「ラピッド・レスポンダー」。

ボディはメタル、裏板がゴルードメッキのプラスチックという通常の構成です。

メタル・ボディの場合は、屋根上灯が、ホースリールなどの荷台パーツ(このモデルの場合は黄色)と一体処理、ウインドはシートと一体処理になります。これは1970年代の製品以来の伝統的構成です。

裏板のモールドは「Rapid Responder」になりました。
ホイルは赤メタリックの5本スポーク、マレーシア製。
裏板の著作権モールドは2015年。


A car from regular issue in HW RESCUE range in 2016.
Red painted METAL body, dark smoke window and interior, yellow roof lights and insert, 'Hot Wheels FIRE DEPT.' 'EMERGENCY UNIT' 'FIRST AID' 'NO.822' with checker stripe tempa, gold plated PLASTIC base plate, red metalic 5-spork wheels, MALAYSIA casting.

70 Rapid Responder, regular issue in 2016
同じく2016年、「HW RESCUE」レンジの通常品、商品名は「ラピッド・レスポンダー」。
ボディ色がライムグリーンに、裏板がクロームメッキになりました。ボディがメタル、裏板プラスチック、という構成は変わりません。

このグリーンのものの方が、赤のものより新しいように思います。
ボディ側面のプリントは、色が違っているだけで、赤のものと同じです。
ショートカードですが、オーストリアから送ってくれたものなので、これが欧州向けカードということなのかもしれません。

ホイルはグリーンメタリックの5本スポーク、マレーシア製。

A car from regular issue in HW RESCUE range in 2016.
Light yellow green painted METAL body, transparent yellow window and interior, red roof lights and insert, 'Hot Wheels FIRE DEPT.' 'EMERGENCY UNIT' 'FIRST AID' 'NO.822' with checker stripe tempa,chrome plated PLASTIC base plate, green metalic 5-spork wheels, MALAYSIA casting.

71 Rapid Responder, 2015 5-pack 'City Rescue Racers'
2014-2015年のファイブパック、「シティ・レスキュー・レーサーズ」(City Rescue Racers)に同梱されたもの。

普通は、「レーサー」たる出走車は別にあり、「ラピッド・レスポンダー」は救助車として控えている、という設定のセットが多いのですが、このセットでは他のクルマにも「RESCUE」とか「EMERGENCY」などと書かれており、要は「ラピッド・レスポンダー」もまたレースの出走車であるようです。

こちらはボディが黒のプラ、裏板が無塗装のメタルという構成。
この場合、屋根上灯はウインドと一体になり、荷台パーツとシートが一体処理になっているようです。

裏板は「ラピッド・レスポンダー」。
裏板の著作権モールドは、プラ製裏板のものとは違って2014年。ただしこの著作権取得年次は、発売年より1年ぐらい前になるのが通例です。

ボディ側面の「FIRST AID」「OXIGEN」のブリントは、1975年発売の「EMERGENCY SQUAD」と同じ、伝統のもの。
もちろん、ワザと同じにしているのです。ホイルは赤メタリックの5本スポーク、マレーシア製。

A car from 'City Rescue Racers' 5-pack in 2015.
Black PLASTIC body, transparent red window and red roof lights, red interior and insert, 'SEARCH & RESCUE.' 'EMERGENCY UNIT' 'FIRST AID' 'OXIGEN' with red stripes and yellow band tempa, unpainted METAL base plate, red metalic 5-spork wheels, MALAYSIA casting.

72 Rapid Responder, 2015 5-pack 'Graffiti Rides'
2015年のファイブ・パック、「グラフィティ・ライズ」(Graffiti Rides)に同梱されたもの。
ボディがオレンジのプラ、裏板が黒塗りのメタルという構成で、裏板はやはり「ラピッド・レスポンダー」。

これまでのレスキュー・レンジャーの歴史の中でも、文句なく「No.1」と言える、「革新的」なプリンティングと言えるでしょう。

「City Graffiti Rides」というシリーズは単品ブリスターにもなっていて、要はストリートの「落書き」のようなグラフィックを描いたクルマたちです。

日本語では「落書き」などと言ってしまいますが、「エアロゾル・アート」とも言い、ニューヨークでは「ファイブ・ポインツ・エアロゾル・アート・センター」のように、グラフィティのアーティスト用に解放された空間も存在しました。つまり「グラフィティ」は「かっこいいもの」として、ホットホィールと価値観を共有しているということだと思います。
トミカでこれをやったら、「落書きを容認するのか」ということで、きっとクレームが来るでしょうね。

「グラフィティ・ライズ」のテーマでのファイブ・パックは、複数作られています。「レスキュー・レンジャー」の金型はボディ側面の面積が大きいので、こういう用途にいつも活用されて来たのです。
ホイルはメタリック・ヴァイオレットの5本スポーク、マレーシア製。

A car from 'Graffiti Rides' 5-pack in 2015.
Orange PLASTIC body, transparent red window and red roof lights, black interior and insert, city graffiti tempa, black painted METAL base plate, violet metalic 5-spork wheels, MALAYSIA casting.

61 Rescue Ranger, Code 3 customised model
海外の個人出品者によるカスタマイズ・モデル。
「レスキュー・レンジャー」については、プライベートのカスタマイズ・モデルでも入手している、ということを書きましたが、ゴールド/カッパー/ブルーの3点は、同じ作者によるものです。

穴の開いたボンネットを別パーツでふさいでいるので、近年の「剥き出しエンジン」(blown motor)付きのモデルから加工していることが知れます。

ホイルは「レスキュー・レンジャー」以外の別のモデルから調達してアレンジしています。赤のラインがアクセントして映えています。
カシメのはずし方と、エポキシ系接着剤でのカシメ穴の再充填の処理が「さすが」の技術です。
他の人のカスタム品を入手すると、色々と勉強になります。

Code 3 customised model with metallic gold painting.

62 Rescue Ranger, Code 3 customised model
同じ作者による、メタリックカッパー塗装のもの。

前輪と後輪は径の違うホイルを履かせていますが、このモデルでは特に後輪に大径のものを付けています。

デカールなどのマーキングで勝負せず、塗装とホイルで特徴を出そうとしています。

Code 3 customised model with metallic copper painting.

63 Rescue Ranger, Code 3 customised model
同じ作者による、ブルー塗装のもの。

荷台のホースリールや酸素ボンベのパーツも、ライトブルーで塗装されているようです。
裏板は3台ともプラスチック、マレーシア製のものを付けています。


Code 3 customised model with blue painting.

64 Dodge Ram Rescue Truck from 'Monster Jam Backdraft'
これは、私自身によるカスタマイズモデル。
「モンスター・ジャム」の2台パック(Monster Jam Duo)に入っている「レスキューレンジャー」の方は既に掲載したのですが、もう1台の非常に大径のタイヤを履いたレスキュートラックのシャシを交換したものです。

交換したシャシ(裏板)は、「レスキューレンジャー」のものを使っています。ただしカシメ位置が「レスキューレンジャー」とは違うので、裏板を付けるためにはその点の調整が必要で、ダイキャストをモーターツールで削ることになります。

「レスキューレンジャー」が特定メーカー・特定車種を標榜していないのに対して、このボディは3代目(2002〜2007年)ぐらいのダッジ・ラムを再現しているようです。
大径タイヤのシャシをはずしてしまうと、かえってボデイそのものは「レスキューレンジャー」よりも清楚なプロポーションをしていて、それがシャシ取り替えカスタムをさせた理由にもなっています。

フレイム(炎)のプリントは、クリアコートされていると考えられる非常に美しいもので、通常のホットホィールよりもよほど凝っています。
同じカラー/プリントのモデルが、「duo」ではなく、単品でも出ています。

この個体に関しては、窓周りや屋根上灯などにペイントを差しました。ライト類には、デコ電(携帯電話のデコレーション)用のパーツのカットガラスを貼り付けています。こうしてあらためて見ると、後輪はもう少し大径のホイルを履かせてもいいかもしれません。

A customised model, workin gwith myself.
Removing the chassis of the Rescue Truck in the 'Monster Jam Duo' 2-pack and turning on the bace plate of a 'Rescue Ranger'.

65 Dodge Ram Rescue Truck from 'Monster Jam Backdraft'
同じく「バックドラフト」プリントの「モンスター・ジャム」ですが、炎のデザインが違うものです。
2004年の「Monster Jam #31」として単品で売られました。

裏板は、アクセントになるように、敢えてオレンジ色プラスチックのものを付けました。


A customised model, working with myself.
Removing the chassis of the Rescue Truck from the 'Monster Jam #31' in 2004 and turning on the bace plate of a 'Rescue Ranger'.

66 Dodge Ram Rescue Truck from 'Monster Jam Backdraft'
メタリック・ワイン・レッドをベースにしたもので、赤基調のものより、さらに美しい仕上がりです。
2012年の「Spectra Flames」シリーズ、「#45/80」として単品で売られたもの。


A customised model, working with myself.
Removing the chassis of the Rescue Truck from the 'Monster Jam #45/8' in the 'Spectra Flames 2012' and turning on the bace plate of a 'Rescue Ranger'.

67 Dodge Ram Rescue Truck from 'Monster Jam Backdraft'
フレイムデザインのないもので、2011年に単品で売られました。
2014年に「Monster Jam Figure」同梱で「#74」として売られたものと同じプリントに見えます。
なんか、フツーの消防車になってしまっていて、やはりフレイムのデザインが重要な要素になっていたようです。

このカスタム、方向性としては非常に気に入っているのですが、アメリカのサイトでプリント違いを探し、その送料に加えて「レスキュー・レンジャー」の裏板も調達する必要があるので、意外に高いものにつくため、4台作った以降は「自粛」しています…。ただ、違うプリントのものも見かけなくなりましたが。

ネットで購入しようとされる方は、外観が非常によく似ていて、「1/24」サイズの大きなモデルが売られているので、ご注意ください! スケールを明記していない出品がありますが、値段の高いものは1/24サイズのおそれがあります。
1/64サイズでは、ジョニー・ライトニングまでが同じようなコンセプトの商品に手を出しています。

A customised model, working with myself.
Removing the chassis of the Rescue Truck from the 'Monster Jam' in 2011 and turning on the bace plate of a 'Rescue Ranger'.

68 Rapid Responder, 'EMERGENCY' rescue truck from 'Hollywood' series in 2015
2015年の新製品。2014年の「ポップ・カルチュア」シリーズに入っていた「Grateful Dead Truck」に続くもので、少数とは言え、マテル本体から新製品が出ることに大変喜んでいます。

「ハリウッド」という劇中車のシリーズで、単にキャラクターのプリントを加えたようなものではなく、劇中に登場したクルマを再現しようという努力をしており、「未知との遭遇」のフォードF-250トラック、などというマニアックなモデルがあります。UFOが原因の電磁パルス現象で、踏切の手前でエンジンが停止してしまうクルマです。

レスキューレンジャーは、「EMERGENCY!」というTVシリーズのもので、1972年1月から1977年5月まで、NBC系列で放送されました。ロサンゼルス・カウンティ(郡)消防局(Los Angeles County Fire Department/LACoFD)の第51分署(Station51)を中心とした物語で、ここには消火隊(Engine 51)と救急隊(Squad 51)がいました。そして「Squad 51」が使用していたのが、この車両というわけです。
同じ51分署の「Engine 51」の方は、アメリカン・ラ・フランスの標準車(ポンプ車)でした。

以前にLACoFDの特注モデルである、赤1色のレスキューレンジャーを掲載していますが、そのモデルも「EMERGENCY!」の劇中車だったというわけです。「LOS ANGELS COUNTY FIRE DEPT. RESCUE SQUAD 51」のプリントはLACoFDの特注モデルと共通ですが、新しい「ハリウッド」シリーズの方が、文字が大きく、見やすくなりました。旧特注モデルには「Hot Wheels」ロゴがありますが、新モデルにはありません。

劇中車は、1972年式ダッジD300をベースに、LACoFDからブループリントの提供を受けて、ユニバーサルが自力で制作したようです。レプリカ車輛は、撮影終了後の1978年にLACoFDに寄贈され、1999年には劇中の「51分署」のマーキングが復元されて、ロサンゼルス・カウンティ消防博物館( Los Angeles County Fire Museum)の展示車両となりました。
ダッジD300ベースの「Squad 51」は、ホットホィールの「レスキュー・レンジャー」とよく似たプロポーションですが、「Squad 51」の方が、車高も低く、通常のピックアップ・トラックに通じるおとなしいシルエットで、「レスキュー・レンジャー」の方がもっとスパルタンな感じがします。マテルの「レスキュー・レンジャー」のプロトタイプを「ダッジD300」と考えるのはムリがあるようです。
Code 3も、1/64統一スケールモデルのシリーズの中で「Squad 51」を作っていますが、生産量が少ないのか、流通している分は大変に高価です。「ポップ・カルチュア」シリーズの「Grateful Dead Truck」同様、ボディも裏板も共にダイキャストです。マレーシア製。

A brand-new issue from Mattelin the 'Hollywood' series in 2015.
It has been reproduced the vehicle 'Squad 51' in the TV series 'EMERGENCY!'.
Red painted body, red roof lights, clear windows and interior,' LOS ANGELS FIRE DEPT.RESCUE SQUAD' '51' tempa, chrome platedMETAL baseplate, rubber tires with red rims, MALAYSIA casting.

It has same markings as the 'Squad 51', special ordered issue by Los Angels County Fire Dept.





01 7650a(1975) EMERGENCY SQUAD/ Red Lines, Blue Windows
1975年発売の、レッドラインと呼ばれる赤い線の入ったホイルを履いたもの。香港製。
この頃の品番は「7650」、製品名もまだ「Rescue Ranger」ではなく「Emergency Squad」でした。

数あるホットホィールの中でも、レッドラインを履いた時期のものがあることが、このモデルの存在感を高めているようにも思います。(レッドラインを履いた緊急車は数種しかありません。)

レッドラインの中でも、透明ブルーのウインドとシートを付けたものが、最初期のものです。このため、入手した画像のモデルは状態があまり良くありません。とは言え、40年近く前の子供が遊んだモデルとしては、上々の状態とするべきでしょう。この時代に、せっかく買ったミニカーをブリスターのまま保存したような人は、むしろ極めて「特殊な」人たちと言うべきだからです。

Red painted body, blue roof lights,TRANSPARENT BLUE windows and interior, 'OXYGEN FIRST AID' '50' 'EMERGENCY UNIT' with yellow stripe and shield tempa, chrome plated plastic base plate with redlines, Hong Kong casting.

02 7650a2(1975) EMERGENCY SQUAD/ Red Lines, Dark Smoke Gray Windows
レッドラインを履いたものの中で、グレーのウインドとシートを付けたもの。香港製。

分解したみたわけではありませんが、どうやらこのウインドとシートは一体のパーツになっているのでしょう。
ウインドは、ほとんど不透明の黒に見えますが、光に透かしてみると、非常に暗いスモーク・グレーになっており、完全不透明ではありません。これを「gray window」と称しているようです。

ちなみにブルー・ウインド(画像下の左)と比べて撮影してみました。


Red painted body, blue roof lights,DARK SMOKE GRAY windows and interior, 'OXYGEN FIRST AID' '50' 'EMERGENCY UNIT' with yellow stripe and shield tempa, chrome plated plastic base plate with redlines, Hong Kong casting.

03 7650a2(1975) EMERGENCY SQUAD/ Red Lines, Dark Smoke Gray Windows,
Japanese Box
内容としては、レッドライン/グレーウインドの、7650aと同じですが、「マテルのミニカ」の日本語ボックスに入れられて、日本で売られたもの。
1976年(昭和51)年8月に新発売された、「ミニカ」65種の中に入っています。香港製。

日本におけるホットホィールは、「ミニカ」として登場したように思われがちですが、実はそうではなく、1968年のホットホィールの本国発売とほぼ同時期から、国際マテルによってほとんどのモデルが正規輸入され、「ホットホィール」のカタカナ・ブランド名を付けたカードで売られました。「ミニカ」となったのはその後のことで、逆に正規輸入が途絶えてしまいました。

ちなみに、「おもちゃ」の商品区分(国際分類・第28類)での「ミニカ」の商標は、現在は三菱自動車が持っています。

A car with red lines within Japanese box since 1976.
Red painted body, blue roof lights, DARK SMOKE GRAY windows and interior, 'OXYGEN FIRST AID' '50' 'EMERGENCY UNIT' with yellow stripe and shield tempa, chrome plated plastic base plate with redlines, Hong Kong casting.

04 7650a3(1975) EMERGENCY SQUAD/ Dark Smoke Gray Windows, BasicWheels
グレーウインドのモデルで、レッドラインのプリントされないホイルを履くもの。
これを「ベーシック・ホイル」と言い、レッドラインより後の生産になります。「マテル・ミニカ」版でも、レッドラインだけでなく、ベーシック・ホイルをつけたものがあるように思います。

側面の「OXYGEN」「FIRST AID」のプリントの周りの白い囲みケイはそのまま残っており、ホイルの変更だけになっています。

裏板は一貫してプラスチック製ですが、ビカビカのメッキではなく、艶消し調の仕上がりです(画像下段の右)。
裏板の仕上げについては、バリエーションとはみなされていないようです。これも香港製。

Red painted body, blue roof lights,DARK SMOKE GRAY windows and interior, 'OXYGEN FIRST AID' '50' 'EMERGENCY UNIT' with yellow stripe and shield tempa, chrome plated plastic base plate with BASIC WHEELS, Hong Kong casting.

05 7650a3(1975) EMERGENCY SQUAD/ Dark Smoke Gray Windows, BasicWheels
グレーウインド/ベーシック・ホイルですが、側面の「OXYGEN」「FIRST AID」のプリントの周りの白い囲みケイがなくなりました。
ベーシックホイルを履いたものでは、この囲みケイがなくなった状態のモデルの写真が多く、囲みケイがある方が、ホイル移行期の初期のものでしょう。

ボディの赤が、かなり朱色がかって見えますが、塗料の色調というよりは、明らかにに白の下地塗装をしてから赤を塗っているように見えます。香港製。

Red painted body, blue roof lights,DARK SMOKE GRAY windows and interior, 'OXYGEN FIRST AID' '50' 'EMERGENCY UNIT'without white square with yellow stripe and shield tempa, chrome plated plastic base plate with BASIC WHEELS, Hong Kong casting.

06 India Leo, EMERGENCY SQUAD/ Yellow Roof Light
屋根上灯と、荷台上の装備品がブルーではなく黄色のパーツに差し替えられていますが、これが実はインドでホットホィールをライセンス生産した「LEO」による生産品です。

側面の「OXYGEN」「FIRST AID」の文字の大きさや、ドア上のシールド(盾)型のエンブレムの形状も異なっています。

裏板は「Hong Kong」「Malaysia」などのモールドがなく、そのかわり「India」のモールドもありません。
画像下の左がインド製「LEO」、右が香港製の裏板です。
ブリスターカードの全体の画像は、このページ上の方に掲載していますので、ご参照いただければと思います。


A Variation by LEO from India.
Red painted body,YELLOW roof lights, DARK SMOKE GRAY windows and interior, 'OXYGEN FIRST AID' '50' 'EMERGENCY UNIT' with yellow stripe and shield tempa, chrome plated plastic base plate with BASIC WHEELS, Indian casting.

07 7650d(1982) EMERGENCY SQUAD/ Basic Wheels, Malaysia casting
7650番・「EMERGENCY SQUAD」ですが、1982年の販売品。
1975年の「EMERGENCY SQUAD」発売から7年が経っており、香港製からマレーシア製に変わりました。ホイルはレッドラインのない「ベーシック・ホイル」。

この初期プリントでマレーシア製のものを探していた時、なかなかオークション出品の説明で「マレーシア製」という説明を書いてくれている出品者がいないのですね。

それで、別車種のモデルで、同時期のマレーシア製モデルのブリスターカードのデザインを特定し、「このデザインのカードに入っていればマレーシア製だろう」という予測のもとに購入したところ、予想的中、間違いありませんでした。

実は1983年頃の赤の「RESCUE RANGER」でフランス製のものがあり、フランスのオークションサイトを物色したりもしたのですが、ほとんど塗装が残っていないぐらい状態の悪いもの以外は、いまだ発見に至っていません。


Red painted body, BLUE roof lights, DARK SMOKE GRAY windows and interior, 'OXYGEN FIRST AID' '50' 'EMERGENCY UNIT' with yellow stripe and shield tempa, chrome plated plastic base plate with BASIC WHEELS, MALAYSIA casting.

08 9529(1985) EMERGENCY SQUAD/ Basic Wheels, Malaysia casting
529番・1985年の製品ですが、まだ商品名は「EMERGENCY SQUAD」です。
黄色塗装、「RACE RESCUE」というプリントを付けています。

ホイルは「ベーシック・ホイル」、マレーシア製。


Yellow painted body, RED roof lights, DARK SMOKE GRAY windows and interior, 'RACE RESCUE' 'Hot wheels' with blue/white stripe tempa, chrome plated plastic base plate with BASIC WHEELS, MALAYSIA casting.

09 7666a(1975) RANGER RIG/ Red Lines, Gray Windows
1975年は、「EMERGENCY SQUAD」の発売年ですが、同じ年にボディをグリーン1色に塗装した「RANGER RIG」も発売になりました。同じ金型ですが、「EMERGENCY SQUAD」のバリエーションということではなくて、異なった品番と商品名が与えられており、森林火災用の救助車に仕立てています。したがって、この「RANGER RIG」も、レッドラインのホイルを履きます。

画像のモデルは、ダーク・スモーク・グレーのウインドとシートを付けたもの。
ウインドは非常に濃いスモークですが、完全不透明(オペーク)ではありません。香港製。

キャブのドア上には、「合衆国農務省」(United States Department of Agriculture/USDA)という、いかめしいプリントがされています。「FOREST SERVICE」は、農務省・林野局(United States Forest Service/USFS)で、実在の組織です。

森林火災だけでなく、水源地帯の洪水防止や水難救助、雪崩による遭難防止など、レスキュー任務は広い範囲に及びます。

Green painted body, RED roof lights, DARK SMOKE GRAY windows and interior, 'FOREST SERVICE' 'U.S. DEPT.OF AGRICULTURE' 'HELP PREVENT FOREST FIRES' 'TOOLS / UNIT71' tempa, chrome plated plastic base plate with red lines, HONG KONG  casting.

10 7666a2(1975) RANGER RIG/ Red Lines, Blue Windows
1975年発売の「RANGER RIG」、レッドラインを履くもののうち、ブルーのウインドとシートを付けるもの(画像下の左)。

赤塗装の「EMERGENCY SQUAD」同様に、レッドラインを履く緑の「RANGER RIG」には、ウインドとシートにグレーのもの(画像下の右)とブルーのものがあり、ブルーの方が数が少ないようです。香港製。


Green painted body, RED roof lights,TRANSPARENT BLUE windows and interior, 'FOREST SERVICE' 'U.S. DEPT.OF AGRICULTURE' 'HELP PREVENT FOREST FIRES' 'TOOLS / UNIT71' tempa, chrome plated plastic base plate withred lines,HONG KONG casting.

11 2537a(1986)RESCUE RANGER/ with Real Reider
塗色はグリーンの「RANGER RIG」と同じですが、1986年の発売で、商品名は「RESCUE RANGER」、品番も「2537」をもらっています。
画像のモデルは、このうち「リアルライダー」と呼ばれる、軟質プラ製のタイヤを履くもので、タイヤには「Good Year」のプリントがあります。

「RANGER RIG」とは、ボディ側面のプリントも変わり、屋根上灯/酸素ボンベ・ホースリールなどの車体後部の装備品の成形色が赤ではなく黄色になりました。

マレーシア製で、裏板はメッキが艶消し調のものを付けます。


Green painted body, YELLOW roof lights, DARK SMOKE GRAY windows and interior, 'FORESTSERVICE' 'SEEDS / TOOLS' tempa, chrome plated plastic base plate withREAL RIDER wheels, MALAYSIA casting.

12 2537a2(1986)RESCUE RANGER/ with Basic Wheels
1986年の発売、同じくグリーンの「RESCUE RANGER」で、「ベーシック・ホイル」と呼ばれる、スタンダードなホイルを付けるもの。

プリントや、屋根上灯、ウインドなどは、「リアル・ライダー」を付けたものと、同一です。

これもマレーシア製ですが、裏板はメッキが艶消し調ではなく、ビカピカ状態のものを付けています。


Green painted body, YELLOW roof lights, DARK SMOKE GRAY windows and interior, 'FOREST SERVICE' 'SEEDS / TOOLS'tempa, chrome plated plastic base plate with BASIC WHEELS, MALAYSIA casting.

13 2537a2(1986)RESCUE RANGER/ with Basic Wheels
1988年の「Rescue Ranger」で、品番は「2537」。
「Rescue Ranger」になるのは、1986年以降です。

側面に「EMERGENCY」のプリントのあるもののうち、ベーシックホイルを付け、裏板に「US Patented, Foreign Pats Pend」のモールドのあるもの(裏板画像の左)。パテントに関するこのモールドが、無いもの(同右)もあります。

著作権表示は「1974」になっており、最初の「EMERGENCY SQUAD」の年次に遡っていることがわかります。
この種の著作権表示は、概ね発売年の前の年になっています。

ウインドは黒で、わずかに光を通しているようですが、ほとんど不透明ブラックに近い状態です。マレーシア製。

Red painted body, yellow roof lights, black windows and interior, 'EMERGENCY' on THIN black stripe, 'OXYGEN' 'FIRST AID' 'RESCUE UNIT' tempa, chrome plated plastic base plate WITH 'US Patented, Foreign Pats Pend', BASIC WHEELS,MALAYSIA casting.

14 2537b(1988)RESCUE RANGER/Basic Wheels, thin black stripe
同じく1988年の「Rescue Ranger」ですが、エラーモデルで、ボディ左側のプリントがまるまる欠落しています。

プリントは、白・黄色・黒の3色を使っているわけですが、面白いのは、白1版とか、黄色1版とかではなく、3色とも欠落している点です。ということは、片側ずつ印刷している、ということになり、どういう工程で処理されているのか興味深いところです。

この個体も、「US Patented, Foreign Pats Pend」はモールドされています。
パテント・モールドのないものを特定して入手するのは、なかなかむずかしそうです。

Red painted body, yellow roof lights, black windows and interior, 'EMERGENCY' onTHIN black stripe, 'OXYGEN' 'FIRST AID' 'RESCUE UNIT' tempa, chrome plated plastic base plate WITH 'US Patented, Foreign Pats Pend', BASIC WHEELS,MALAYSIA casting.
All of prints on the left side are missing.

15 2537b(1988)RESCUE RANGER/Basic Wheels, wide black stripe
同じく1988年の「Rescue Ranger」ですが、側面の「EMERGENCY」の文字が書かれている黒の帯の幅が広いものです。

この黒帯の幅が広いものは生産時期が後になるようで、裏板の「US Patented, Foreign PatsPend」のモールドはなくなります。ということは、やはり帯幅が狭いもので、「US Patented, Foreign Pats Pend」のモールドがないものを探す必要があるわけです。(こうやって整理をしていて、はじめて気が付くことがあります。)ただし、この種のホットホィールで裏板の写真を撮って出品する人はほぼいませんから、特定はむずかしいでしょう。

ホイルは「ベーシック・ホイル」、マレーシア製。ウインドは、ほぼ不透明の黒です。

Red painted body, yellow roof lights, black windows and interior, 'EMERGENCY' on WIDE black stripe, 'OXYGEN' 'FIRST AID' 'RESCUE UNIT' tempa, chrome plated plastic base plate WITHOUT 'US Patented,Foreign Pats Pend', BASIC WHEELS, MALAYSIA casting.

16 2537b2(1995)RESCUE RANGER/7 spoke wheels, wide black stripe
側面の「EMERGENCY」の文字が書かれている黒の帯の幅が広いものですが、ホイルが「ベーシック」ではなく、7本スポークのものを履いており、1995年の「Emergency Squad 5 pack」に入れられたものです。

この時期のファイブ・パックでは、一見同じプリントのモデルに見えて、ホイル違いが提供されることがありました。
パテント表示なし、マレーシア製の裏板をキープしています。

A car in the Emergency Squad 5pack in 1995.
Red painted body, yellow roof lights, black windows and interior, 'EMERGENCY' on WIDE black stripe, 'OXYGEN' 'FIRST AID' 'RESCUE UNIT'tempa, chrome plated plastic base plate WITHOUT 'USPatented, Foreign Pats Pend',7spoke wheels, MALAYSIAcasting.

17 2537d(1995)RESCUE RANGER/7 spoke wheels, Bay Watch Emergency
1995年のレスキュー・レンジャー、「ベイウォッチ・ファイブパック」に入れられたものです。
側面の「EMERGENCY」の文字部分にあった、黒の帯がなくなり、キャブのドアに描かれたエンブレムが「BAY WATCH」のものになりました。

ホイルは、「Emergency Squad 5pack」に入れられていたものと同じ、7本スポークのものです。

実はよくよく見ると、白十字の横に書かれている文字が、「FIRST AID」ではなく、「FISRT AID」になっています。ミススペルで、「R」と「S」が入れ替わっています。手で書いていれば起こりにくいようなミススペルですが、原稿入力の時から間違っていたのでしょう。エラーモデルとしては有名なバリエーションになりました。マレーシア製。

この個体のウインドは、透明度のあるグレーですが、同じミススペルのもので、ウインドが不透明黒のものもあるようです。マレーシア製。

A car in the Baywaych 5 pack in1995.
Red painted body, yellow roof lights, dark smoke windows and interior, 'EMERGENCY' 'OXYGEN' 'FISRT AID' in misspelling, 'BAYWATCH' with emblem tempa, chrome plated plastic base plate WITHOUT 'USPatented, Foreign Pats Pend', 7spoke wheels, MALAYSIA casting.

18 2537d(1995)RESCUE RANGER/7 spoke wheels, Bay Watch Emergency
「ベイウォッチ・ファイブパック」同梱品で、ミススペルのプリントが「FIRST AID」に修正されたもの。
こういった間違いは、子どもたちに誤った綴りを覚えさせてしまうおそれがあるため、発見され次第訂正されることになります。しかしメーカー回収するほどのことではないと見えて、いまでもエラーモデルを見つけることができます。

したがって「FISRT AID」の方が時期が早く、その後「FIRST AID」に直されたことになります。同じくマレーシア製。


A car in the Baywatch 5 pack, revising the misspelling 'FISRT AID'.
Red painted body, yellow roof lights, dark smoke windows and interior, 'EMERGENCY' 'OXYGEN' 'FIRST AID' 'BAYWATCH'with emblem tempa, chrome plated plastic base plate WITHOUT 'US Patented, Foreign Pats Pend', 7 spoke wheels, MALAYSIA casting.

19 9529 (1998) EMERGENCY SQUAD /Fire Fighting 5 pack, 7 spoke wheels
1998年の生産品ですが、資料では「Rescue Ranger」ではなく、「Emergency Squad」に分類されているようです。
消防5点セットである、「ファイア・ファイティング・ファイブ・パック」に入れられた、特別仕様です。

太めの白帯に「FIRE DEPT.」のプリント、屋根上灯と荷台装備は青、シートとウインドはクリアブルーを付けます。
ホイルには3種類があり、これは「セブン・スポーク」を付けたものです。マレーシア製。

ボディ後部のレスキュー資器材格納庫の前面扉のプリントは、左側が「BURN KIT」「EKG」ですが、右側は「FIRST AID」「OXYGEN SUPPLY」になっていて、芸の細かいところを見せます。
「EKG」は「Electrocardiogram」のドイツ語つづり(Elektrokardiogramm)を略称化したもので、心電図測定器材と思われます。
「BURN KIT」は、火傷用のファーストエイドのためのセットで、ウォータージェル、保護用のドレッシング材などです。

A variation of 'Emergency Squad' in the Fire Fighting 5 pack in1998.
Red painted body, blue roof lights, transparent blue windows and interior, 'FIRE DEPT.' 'EMERGENCY' 'CITY OF HOT WHEELS' with emblem tempa, chrome plated plastic base plate WITHOUT 'US Patented, Foreign Pats Pend', 7 SPOKE wheels, MALAYSIA casting.

20 9529 (1998) EMERGENCY SQUAD /Fire Fighting 5 pack, 7 spoke wheels
同じく、1998年頃の「ファイア・ファイティング・ファイブ・パック」に入れられた「Emergency Squad」で、ホイルが「ファイブ・ホール」を付けます。ホイル系が大きいので、ずいぶん印象が変わります。

これ以外に「ファイブスポーク」を付けたものもあります。
(同じプリントでホイル2種を確保したことに安心して、探すのを忘れているようです。)

「MALAYSIA」の裏板を付けており、これを「Mベース」(同様にタイ製のものは「Tベース」、中国製ものは「C」ベース)と呼びますが、セブン・スポーク・ホイルを付けたものとは、「MALAYSIA」のモールド位置が異なっており、「MADE IN」の表記も省略されています。

A variation of 'Emergency Squad' in the Fire Fighting 5 pack in1998.
Red painted body, blue roof lights, transparent blue windows and interior,'FIRE DEPT.' 'EMERGENCY' 'CITY OF HOT WHEELS' with emblem tempa, chrome plated plastic base plate WITHOUT 'US Patented, Foreign Pats Pend', 5 HOLE wheels, MALAYSIA casting.

21 EMERGENCY SQUAD (RESCUE RANGER) (1975)
1975年のモデルで、この古い年次はにわかには信じ難いのですが、ベーシック・ホイルを付けていること、裏板に「U.S.パテント」のモールドがあること、マレーシア製であることからも納得できます。
近年のホイルに比べると、「ベーシック・ホイル」の径がかなり小さいことがご覧いただると思います。

資料では、「EMERGENCY SQUAD (RESCUE RANGER)」という、特別な分類がされています。つまり、金型は同じものを使っているが、明確に「EMERGENCY SQUAD」「RESCUE RANGER」どちらかの商品名が付いていなかった、ということです。

ウインドは非常に暗いダークスモークで、ほとんど真っ黒ですが、わずかに透明度があります。
マレーシア製。

Red painted body, yellow roof lights, very dark smoke windows and interior,'RESCUE' 'SONS OF DANGER' with yellow/black stripes tempa, chrome plated plastic base plate WITH' USPatented, Foreign Pats Pend',basic wheels, MALAYSIA casting.

22 RESCUE RANGER(2001)/Paramedic, 5 hole wheels
2001年のレスキュー・レンジャー。
ボディ側面には心電図波形と「スター・オブ・ライフ」のシンボル、「EMS」「パラメディック」の文字を大きく書いており、救助工作車というよりも救急医療車両になりました。

ホイルは「ファイブ・ホール」で、そのためにだいぶんポップな印象があります。
タイ製。同じ仕様で、中国製裏板を付けたものもあります。


A variation of 'Rescue Ranger' issued in 2001.
Red painted body, yellow roof lights, light smoke windows and interior,'EMS''PARAMEDIC' 'RESCUE NETWORK' 'UNIT 3'with the star of life symbol and electrocardiogram wave pattern tempa, chrome plated plastic base plate WITHOUT 'US Patented, Foreign Pats Pend', 5 HOLE wheels, THAILAND casting.

23 RESQUE RANGER(2001)/ Paramedic, 5 hole wheels
2001年のレスキュー・レンジャー。
タイ製のものと同じプリントですが、中国製裏板を付けます。

これもボディ右サイドのプリントがすっかり抜け落ちているエラーモデルで、エラー品して入手したところが、たまたま中国製裏板だった、という経緯です。



A variation of 'Rescue Ranger' issued in 2001.
Red painted body, yellow roof lights, light smoke windows and interior,'EMS''PARAMEDIC' 'RESCUE NETWORK' 'UNIT 3'with the star of life symbol and electrocardiogram wave pattern tempa, chrome plated plasticbase plate WITHOUT 'US Patented, Foreign Pats Pend', 5HOLE wheels,CHINA casting.

All of prints on the right side of body are missing.

24 26273 RESCUE RANGER(2000)/ special ordered issue by Los Angels County FireDept
2000年のレスキューレンジャー、ロサンゼルス・カウンティ消防局の特注品で、破ってしまいましたが、ブリスターカードも特別なものに入っていました。

塗装/プリント/ホイルで、努めてリアリティを再現しようとしたモデルで、プロポーションそのものは現実感のある金型であることがわかります。同じ金型でも、カラーやマーキングによって、モデルの印象は全く異なってしまうことが、よくわかります。

屋根上灯と荷台装備品のパーツを赤に、ウインドをクリアに、シートを黒に置き換えて、妙なコントラストが付くのを押さえています。ホイルは、赤ホイルに軟質プラのラバータイヤを付けた特別なものです。画像では真っ赤に写ってしまいましたが、キャブのドアなどに金色の文字のプリントがあります。
おそらくホットホィール製緊急車群の中では、リアリティ1番のモデルでしょう。最近の「エンジン剥き出し」になったレスキュー・レンジャーとは対極にあるモデルです。もちろん、それぞれの好みではありますが。タイ製。

A special ordered issue by Los Angels County Fire Dept.
Red painted body, red roof lights, clear windows, black interior, 'LOS ANGELS FIREDEPT. RESCUE SQUAD' '51' tempa, chrome plated plastic base plate WITHOUT 'US Patented, Foreign Pats Pend', rubber tires with red rims, THAILAND casting.

25 RESQUE RANGER(1994)/ Blimp & Support Team 5 pack, basic wheels
今回は、黄色ボディのバリエーションです。
「レスキュー・レンジャー」の1994年のバリエーションで、「ブリンプ&サポート・チーム・ファイブ・パック」に同梱されたもの。

「ブリンプ」というのは飛行船のことで、中に骨組の入っていない、バルーン状のものを特に「Blimp」と言っています。広告プロモーションに使われることが多く、セットでは、グッドイヤーの飛行船が入っていました。
ドア・サイドには「AIRSHIP SUPPORT TEAM」とありますが、ブリンプも「エア・シップ」(飛行船)の仲間に含まれるので、矛盾はしていません。

ウインドは、透明度の残っているダークスモーク。「ベーシック・ホイル」(BW)を付けます。マレーシア製。

A variation of 'Rescue Ranger'issued in 'Blimp & Support Team 5 pack', 1994.
Yellow painted body, red roof lights and insert, dark smoke windows and interior, 'EMERGENCY' 'AIRSHIP SUPPORT TEAM' tempa, 'FIRST AID' 'OXYGEN' RED print,chrome plated plastic base plate WITHOUT 'US Patented, Foreign Pats Pend', basic wheels, MALAYSIA casting.

26 RESQUE RANGER(1994)/ Blimp & Support Team 5 pack, basic wheels
同じく1994年の「ブリンプ&サポート・チーム・ファイブ・パック」に同梱されたもので、側面の「FIRSTAID」「OXYGEN」のプリントが赤ではなく、黒になります。こういう点は、やはりバリエーションに関する資料で知るしかなく、自力で把握するのはむずかしいです。
「黒文字のものがある」という知識を得てから捜索する、という手順です。
このプリントが白のものもあるようですが、見つけるのは至難で、発見・入手に至っていません。
しかし、こういう細かいプリント色違いなどは、偶然発生するのではなくて、コレクターが捜索することを見込んでワザと変えているのでしょう。

側面文字赤プリントのものはウインドがスモークでしたが、この個体では完全不透明の黒です。側面文字色の違いと連動しているわけではなく、赤文字・黒文字の両方について、スモーク/不透明黒の両方があるのかもしれません。
「ベーシック・ホイル」(BW)、マレーシア製。

A variation of 'Rescue Ranger' issued in 'Blimp & Support Team 5 pack', 1994.
Yellow painted body, red roof lights and insert, dark smoke windows and interior, 'EMERGENCY' 'AIRSHIP SUPPORT TEAM' tempa, 'FIRST AID' 'OXYGEN' BLACK print, chrome plated plastic base plate WITHOUT 'US Patented, Foreign Pats Pend',basic wheels, MALAYSIA casting.

27 RESQUE RANGER(1996)/ Fire Squad Series, 5 spoke wheels
「レスキュー・レンジャー」の1996年のバリエーションで、「ファイア・スクワッド・シリーズ」として売られたもの。

ホイルはファイブ・スポーク(SP5)、マレーシア製。
この個体のウインドは、暗いながらも透明度の残っているスモークですが、同じホイル/プリントで、完全不透明黒のウインドを付けたものもあるようです。


A variation of 'Rescue Ranger' issued in 'Fire Squad Series',1996.
Yellow painted body, red roof lights and insert,dark smoke windows and interior, 'FIR EDEPT.' on hood, 'FIRE DEPT.CITY OF HOT WHEELS,OFFICIAL CAR' with emblem on side tempa, chrome plated plastic base plate WITHOUT 'US Patented, Foreign Pats Pend',5spoke wheels, MALAYSIA casting.

28 RESQUE RANGER(1997)/ Rescue Squad 5 pack, 7 spoke wheels
「レスキュー・レンジャー」の1997年のバリエーションで、「レスキュー・スクワッド・ファイブ・パック」に同梱されたもの。
「セブン・スポーク」(7SP)のホイルを履きます。
ウインドシールドは、完全不透明の黒に見えます。マレーシア製。



A variation of 'Rescue Ranger' issued in 'Rescue Squad 5 pack',1997.
Yellow painted body, red roof lights and insert, opaque black windows and interior, 'RESCUE' 'PARAMEDIC' 'RADIO DISPATCH''UNIT 3' with red band tempa, chrome plated plastic base plate WITHOUT 'US Patented, Foreign Pats Pend',7 spoke wheels, MALAYSIA casting.

29 RESQUE RANGER(1998)/ Rescue Squad 5 pack, 5 whole wheels
「レスキュー・レンジャー」の1998年のバリエーションで、同じく「レスキュー・スクワッド・ファイブ・パック」に同梱されたもの。

ホイルが「ファイブ・ホール」(HO5)になりました。
同じく1998年のセットで、ホイルが「ファイブ・スポーク」のものもあります。これは未入手で、いま気が付きました。これもセットものなので、ホイル違いの発見はなかなか至難。特に高価なものではなく、こういったホイル・バリエーションは、集めている人間以外にはきっと何の価値もないことでしょう。
これもウインドシールドは、完全不透明の黒。マレーシア製。

A variation of 'Rescue Ranger' issued in 'Rescue Squad 5 pack',1998.
Yellow painted body, red roof lights and insert, opaque black windows and interior, 'RESCUE' 'PARAMEDIC' 'RADIO DISPATCH''UNIT 3' with red band tempa, chrome plated plastic base plate WITHOUT 'US Patented, Foreign Pats Pend', 5 whole wheels, MALAYSIA casting.

30 RESQUE RANGER(1997-1998)/ Rescue Squad 5 pack, Directional Wheels
レスキュー・レンジャー」のバリエーションで、同じく「レスキュー・スクワッド・ファイブ・パック」に同梱されたもの。1997〜1998年頃ですが、年次は特定できませんでした。同じ内容のギフトセット(ファイブ・パック)でも、こうしてホイル違いなどを作っている入れているわけです。

ホイルが「ディレクショナル・ホィールズ」(DW3)を付けています。これもウインドシールドは、完全不透明の黒。マレーシア製。

車体後部の資器材格納コンテナのハッチ上のプリントは、左側が「BURN KIT」「CPR UNIT」、右側が「OXYGEN」「FIRST AID」です。
「CPR」は「Cardio Pulmonary Resuscitation」で、「心肺機能蘇生」です。「BURN KIT」は火傷対策パックです。


A variation of 'Rescue Ranger' issued in 'Rescue Squad 5 pack',1997-1998.
Yellow painted body, red roof lights and insert, opaque black windows and interior,'RESCUE' 'PARAMEDIC' 'RADIO DISPATCH''UNIT 3' with red band tempa, chrome plated plastic base plate WITHOUT 'US Patented, Foreign Pats Pend',Directional Wheels, MALAYSIA casting.

31 1048 RESQUE RANGER(1999)/regular issue, 5 hole wheels
「レスキュー・レンジャー」のバリエーションで、1999年の通常品。

「シティ・ポリス・ファイブ・パック」に同梱されたもので、白の「爆弾処理班」(ファイブ・スポーク(SP5)/タイ製)が出たのち、同じ塗装で「ファイブ・ホール」(HO5)のホイルを付けたものが単品ブリスターで出ました。タイ製。

「レスキュー・レンジャー」の面白いところは、同じ金型で、単なる色違い・プリント違いだけでなく、消防隊の救助車/救命救急車(パラメディック)/消防車となんにでも「化ける」ことで、ついに警察の爆弾処理班(ボム・スクワッド)の車両になりました。
「酸素」「ファースト・エイド」などと書かれていた資器材コンテナは、悲しいことに黒で塗りつぶされています…。

側面にプリントされている「EMERGENCY DETONATION TEAM」は、「爆発物緊急対応班」といった感じでしょうか。アカデミー賞をとった映画「ハートロッカー」を思い出します。もちろんこのミニカーは、映画より9年も前、そもそも「セプテンバー・イレブン」以前の商品です。ミニカーは、結構敏感に世相を反映します。
A variation of 'Rescue Ranger' issued in 1999.
White painted body, red roof lights and insert, transparent light blue windows and interior,'BOMB SQUAD' 'EMERGENCY DETONATION TEAM' 'CAUTION EXPROSIVE MATERIALS' 'SQUAD 3649' tempa, chrome plated plastic base plate WITHOUT 'US Patented, Foreign Pats Pend',5 hole wheels, THAILAND casting.

32 1048 RESQUE RANGER(1999)/regular issue, 5 spoke wheels
「レスキュー・レンジャー」のバリエーションで、1999年の通常品。
同じく白の「爆弾処理班」仕様ですが、「ファイブ・スポーク」(SP5)のホイルを付けます。

「シティ・ポリス・ファイブ・パック」の同梱品もファイブ・スポークですが、セット品はタイ製、こちらの通常単品ブリスター版は中国製です。
ファイブ・スポーク/タイ製は未入手です。

ネットオークションの出品でホイル違いであれば、まだ画像で確認できますが、裏板の「タイ製」(Tbase)「中国製」(C base)の確認はなかなか至難です。稀に説明の中で「Thailand」「China」を書いてくれたり、裏板の画像を添えている出品者がいるので、その場合、「タイ製を探しているので、写真の個体を送ってくれ」と書き添えます。白のボム・スクワッドの場合、ファイブ・パックのセット箱に入っていて、かつファイブ・スポークのホイルを付けていればタイ製、ということになりますが、セット品が箱から出されてバラされてしまうと、タイ製か中国製かわからなくなってしまうわけです。

こういうことは、相手がコレクターであれば理解してもらえますが、リサイクルショップなどだと、面倒がられることもあります。
先日も、セット品のホイル違いを見つけて、購入したのですが、「thisset is missing 1 truck」と言って来ました。「探しているのは、レスキュー・レンジャーの、このホイルのものなので、それが含まれていれば、他は1台欠けていてもOKだよ。」と言ったのですが、お金が返金されて、それ以上返事をもらえませんでした。きっと画像と同じ商品の在庫はもうなかったのでしょう…。

A variation of 'Rescue Ranger' issued in 1999.
White painted body, red roof lights and insert, transparent light blue windows and interior,' BOMB SQUAD' 'EMERGENCY DETONATION TEAM' 'CAUTION EXPROSIVE MATERIALS' 'SQUAD 3649' tempa, chrome plated plastic base plate WITHOUT 'US Patented, Foreign Pats Pend', 5 spokewheels,CHINA casting.

33 RESQUE RANGER(2000)/regular issue, 3 spoke wheels
「レスキュー・レンジャー」のバリエーションで、2000年 の通常品。

プリントは「ボム・スクワッド」のままで、ボディが粒子の荒いメタ銀になりました。

ホイルは「スリー・スポーク」(3SP)。タイではなく、中国製になっています。
メタ銀ボディでのホイルのバリエーションはないようです。


A variation of 'Rescue Ranger', regular issue in 2000.
Metallic silver painted body, red roof lights and insert, smoke windows and interior,'BOMB SQUAD' 'EMERGENCY DETONATION TEAM' 'CAUTION EXPROSIVE MATERIALS' 'SQUAD 3649' tempa, chrome plated plastic base plate WITHOUT 'US Patented, Foreign Pats Pend', 3 spoke wheels,CHINA casting.

34 1061 RESQUE RANGER(1999)/regular issue, 5 hole wheels
「レスキュー・レンジャー」のバリエーションで、1999年の通常品。
塗色は白ですが、消防隊の救助車仕様に戻りました。

ホイルは「ファイブ・ホール」(HO5)、中国製。
レスキューレンジャー/エマージェンシー・スクワッドの裏板は、プラにクロームメッキが多いのですが、これは珍しく赤い裏板を付けます。


車体後部の資器材格納コンテナのハッチ上のプリントは、右側が「OXYGEN SUPPLY」「FIRSTAID」、左側が「BURN KIT」「EKG」で、微妙に変わっています。「BURN KIT」は火傷対策パックですが、「EKG」は「Electrocardiogram」(心電図)です。いつかも書きましたが、「EKG」はドイツ語つづりの「Elektrokardiogramm」から来ており、英語圏でも「EKG」「ECG」の両方の略号が使われるようです。

A variation of 'Rescue Ranger', regular issue in 1999.
White painted body, red roof lights and insert, transparent dark red windows and interior, 'EMERGENCY' 'FIRE DEPT.' '51' 'CITY OF HOT WHEELS' with red band tempa, red plastic baseplate WITHOUT 'US Patented,Foreign Pats Pend', 5 hole wheels, CHINA casting.

35 RESQUE RANGER(2002)/Heat Fleet 5 pack, 5 spoke wheels
「レスキュー・レンジャー」のバリエーションで、2002年の「ヒート・フリート・ファイブ・パック」に同梱されたもの。

消防隊の救助車というより、消防車そのものの設定のようです。
「火をもって火を制す」ということか、ホットホィールには「炎」(flames)のグラフィックを描いた消防関連車両が結構あります。

ホイルは「ファイブ・スポーク」(SP5)、タイ製。

A variation of 'Rescue Ranger'assorted in 'Heat Fleet 5 pack'in 2002.
White painted body, yellow roof lights and insert, transparent yellow windows and interior,'HOT WHEELS' 'UNIT 7.' '51' 'CODE H110201' 'FIRE FIGHTER/FIRE DEPT. HW' with orange/yellow band, flames and FD emblem tempa, chrome plated plastic base plate WITHOUT 'US Patented, Foreign Pats Pend', 5spoke wheels, THAILAND casting.

36 RESQUE RANGER(2003)/Hot Haulers 5 pack, red 10 spokes
「レスキュー・レンジャー」のバリエーションで、2003年の「ホット・ホーラーズ・ファイブ・パック」に同梱されたもの。

レーサーのような派手なプリントですが、爆弾処理車でも消防車でもなく、「メディック」に戻りました。
ホイルは「レッド・テン・スポーク、中国製。裏板はプラスチックですが、ピカピカのクロームメッキではなく、つや消しのシルバーメッキです。

「MEDIC」の下に書かれている「rural/metro」は、農村部と都市部、ということで、都市部ではないところに住んでいるユーザーに配慮した表記でしょうか。

同じカラー/プリントで、赤のファイブ・スポークを付けたものもあります。

A variation of 'Rescue Ranger' assorted in 'Hot Haulers 5 pack' in 2003.
White painted body, red roof lights and insert, dark smoke windows and interior,'MEDIC' 'rural/metro rescue' '86' with electrocardiogram wave pattern and flames tempa, silver plated plastic base plate WITHOUT 'US Patented, Foreign Pats Pend',  red 10 spokes wheels, CHINA casting.

37 RESQUE RANGER(2003)/Hot Haulers 5 pack, red 5 spokes
「レスキュー・レンジャー」のバリエーションで、2003年の「ホット・ホーラーズ・ファイブ・パック」に同梱されたもの。
既に同じペイントで10本スポークのものをアップしていますが、5本スポークのものを見つけました。

単品で出て来るのを待つのはむずかしいので、「ホット・ホーラーズ・ファイブ・パック」で検索し、同梱されているレスキュー・レンジャーのホイルを画像で確認していったところ、運よく発見できました。
さらに同じデザインで、「20 pack」に入れられたものは、ボンネット上のホットホィールロゴの左右の赤のプリントがカットされているのですが、これを発見するのはさらに至難…。

A variation of 'Rescue Ranger' assorted in 'Hot Haulers 5 pack'in 2003.
White painted body, red roof lights and insert, dark smoke windows and interior,'MEDIC' 'rural/metro rescue' '86' with electrocardiogram wave pattern and flames tempa, silver plated plastic base plate WITHOUT 'US Patented, Foreign Pats Pend', red 5 spokes wheels, CHINA casting.

38 RESQUE RANGER(1994)/ Blimp & Support Team 5 pack, basic wheels
1994年の「ブリンプ&サポート・チーム・ファイブ・パック」に同梱されたもので、側面の「FIRST AID」「OXYGEN」のプリントが赤、黒ではなく、白のもの。

赤文字・黒文字のものをアップした際に、「見つけるのは至難」と書いた、白文字のものを見つけました。(画像では黄色ボディの地色にまぎれて、はっきり写っていませんが。)

ウインドは、若干の透明度のあるダークスモーク。「ベーシック・ホイル」(BW)、マレーシア製。
裏板はクロームシルバーより少しトーンの暗い、メタリックグレーのような色調になっています。

A variation of 'Rescue Ranger' issued in 'Blimp & Support Team 5 pack', 1994.
Yellow painted body, red roof lights and insert, dark smoke windows and interior, 'EMERGENCY' 'AIR SHIP SUPPORT TEAM' tempa, 'FIRST AID' 'OXYGEN' WHITE print,chrome plated plastic base plate WITHOUT 'US Patented, Foreign Pats Pend', basic wheels, MALAYSIA casting.

39 720 RESQUE RANGER(1998)/Biohazard Series
レスキュー・レンジャーの任務が「爆発物処理車」にまで拡大したことをご紹介しましたが、細菌汚染対策車(バイオハザード・リムーバル)までが登場しています。

ドアサイドのエンブレムには「RADIOACTIVE/GASEOUS/FLAMMABLE/DANGEROUS」と書かれており、「放射線/有毒ガス/(引火性)可燃物/危険物/細菌」対策車ということになります。
何とも不穏な設定ですが、カプコンのゲームソフト「バイアハザード」のリリースが1996年なので、その影響を受けたものでしょうか。

ホイルはファイブ・スポーク(SP5)、マレーシア製。



A variation of 'Rescue Ranger'issued in 'Biohazard Series', 1998.

Black painted body, yellow roof lights and insert, transparent yellow windows and interior, 'BIOHAZARD REMOVAL' 'UNIT 3' 'CODE 13-51951' 'EMERGENCY SUPPLIES' 'RADIOACTIVE GASEOUS FLAMMABLE
DANGEROUS' tempa, chrome plated plastic base plate WITHOUT 'US Patented, Foreign Pats Pend',5 spoke wheels, MALAYSIA casting.

40 720 RESQUE RANGER(1998)/Biohazard Series
同じ黒塗装の「バイオハザード」シリーズのもので、「ファイブ・ホール」(HO5)のホイルを付けたもの。マレーシア製。

「バイオハザード・シリーズ」は、ギフトセットではなくブリスター単品で、「Flame Stopper」「RecyclingTruck」「Hydroplane」「Rescue Ranger」の4点が作られました。


A variation of 'Rescue Ranger'issued in 'Biohazard Series',1998.
Black painted body, yellow rooflights and insert, tranasarentyellow windows and interior, 'BIOHAZARD REMOVAL' 'UNIT 3' 'CODE 13-51951' 'EMERGENCY SUPPLIES' 'RADIOACTIVE GASEOUS FLAMMABLE DANGEROUS'tempa, chrome plated plastic base plate WITHOUT 'US Patented, Foreign Pats Pend', 5 hole wheels, MALAYSIA casting.


42 T8633 RESQUE RANGER(2011)/ City Works 5 pack
「レスキュー・レンジャー」のバリエーションで、2011年の「シティワークス・ファイブ・パック」に同梱されたもの。

近年のバリエーションで、これまでのものと大きく違っている点は、ボディがプラスチックに、裏板がタ゜イキャストになっている点です。(古いモデルはボディがダイキャスト、裏板がプラスチックでした。)
2009年から「カラーシフター」というシリーズが作られていて、これは温度によって色の変わる樹脂を使っているため、その影響かと思います。

2008年頃から、ボンネットに大きなエンジン・シリンダーを突き出したバリエーションが作られていますが、ダイキャストボディ用の通常の金型も残されているようで、最近ボディ/裏板ともにダイキャストのもの(Metal/Metal)も作られています。これらのモデルについては今後のご紹介となります。
ホイルは「ゴールド・ファイブ・スポーク」、裏板は無塗装ダイキャスト、タイ製。
ダイキャストボディ版では、屋根上灯と荷台インサート部品が同色、ウインドとシートが同色の成型ですが、プラボディ版では屋根上灯とウインド、荷台インサート部品とシートがそれぞれ同色の成型になっています。

A variation of 'Rescue Ranger' issued in 'City Works 5 pack', 2011.
Red plastic body, transparent yellow roof lights and windows, blue insert and interior, 'RESCUE' 'H.W.F.D.''EMERGENCY UNIT' 'No.68' tempa, unpainted metal base plate with gold 5 spokes wheels, Thailand casting.

43 N4437 RESCUE RANGER, Color Shifters (2009)
今回は、「カラーシフター」というシリーズ。レスキュー・レンジャーのバリエーションも決して無限にあるわけではないので、そろそろ終盤に近づいています。

「暖かいお湯(warm water)に浸けるとボディの色が変わり、氷のように冷たい水(icy water)に浸けると元の色に戻る」という、非常に変わったアクションを持っています。ミニカーでは「ボンネットが開く!」「さすサスペンション付き!」など、これまで様々なアクションが試みられて来たわけですが、「ボディ色が変わる!」というのは、非常にユニークと言えるでしょう。紙製で「紙芝居」のように「カラーシフト」できるオマケまでが同梱されていました。

こういった機能を「サーモクロミック」と言い、「サーモクロミック顔料」をプラスチックに入れることで実現しているようです。『顔料は着色を可逆的に変化させるマイクロカプセルで構成され、特定の温度まで上昇すると、顔料が着色から無色に、温度が下がると元の色に戻る』そうです。

ホットホィールに使われている顔料のデータではありませんが、サーモクロミック顔料に関する別の資料では、活性化温度を-10℃〜69℃の間、としています。あまり熱い湯に浸けると、プラスチック自体が変形してしまうおそれもありますから、ご注意ください。

「サーモクロミック顔料」を使うことによって、「レスキュー・レンジャー」にも重要な変化がありました。ホディがダイキャストではなく、プラスチックになったのです。つまりダイキャストに塗装ではなく、サーモクロミック顔料を入れたプラスチックでボディが成型されています。反面、裏板がダイキャスト製に置き換えられました。

ボディのプラスチック化によって、屋根上灯とウインド、荷台インサート部品とシートがそれぞれ同色の成型となりました。
ホイルは「ファイブ・スポーク」、タイ製。このモデルでは常温で黄色、温めると赤が強くなります。

A car from 'Color Shifters',i ssued in 2009.
Yellow (red) PLASTIC body, transparent red roof lights and window, red insert and interior, 'MEDIC' 'rural/metro rescue' with electrocardiogram wave pattern and flames tempa, unpainted METAL base platewith 5 spoke wheels, THAILAND casting.

44 P7776 RESCUE RANGER, Color Shifters (2009)
同じく、2009年の「カラーシフター」。ホイルは「ファイブ・スポーク」、タイ製。

実は一連の「カラーシフター」のモデルをケースに入れて展示していたところ、太陽光が当たり、その温度変化で片側だけの色が勝手に変わってしまいました。「温度が下がると元に戻る」はずが、戻り切らずに左右で違う色になってしまっているのです。

冷蔵庫に入れてみたり、温水に浸けることを試み、その後常温に置いておくことで、少し改善しています。
このモデルでは常温で白、温めると赤、という設定のようですが、色相や明度にに差があり過ぎて、中間のピンクあたりで変化しなくなってしまった部分が出ているようです。またこの先、寒くなるとどうなるでしょうか。寒い場所に置いておく方がいいかもしれません。

そうなると、このシリーズの保管はなかなか大変と考えられ、「ブリスターに入れたままで冷暗所に保管」するのが無難なのかもしれません。
子供たちにとっては珍しいアクションが、コレクターにとっては新しい課題を提供したようです。

A car from 'Color Shifters', issued in 2009.
White (red) PLASTIC body, transparent red roof lights and window, red insert and interior, 'PARAMEDIC' 'FIRE DEPT' with red/yellow stripes tempa, unpainted METAL base platewith 5 spoke wheels, THAILAND casting.

45 P2877 RESCUE RANGER, Color Shifters (2009)
同じく、2009年の「カラーシフター」。カラーシフターのツーパック(2台同封)の中の1台として売られたもの。
ホイルは「ファイブ・スポーク」、タイ製。

このモデルは、常温でダークグリーン、温めるとダークグレーという設定ですが、色相差・明度差が少ないためか、ダークグリーンの状態を比較的キレイに保っています。
やはり白いものが赤くなる、というような極端な変化には、多少ムリがあるようです。



A car from 'Color Shifters 2-pack', issued in 2009.
Dark green (dark gray) PLASTIC body, transparent red roof lights and window, silver insert and interior, 'RESCUE' '14'with yellow stripes tempa, unpainted METAL base plate with 5 spoke wheels, THAILAND casting.

46 RESCUE RANGER, Color Shifters (2012)
012年の「カラーシフター」。
ホイルは「ファイブ・スポーク」、タイ製。

品番不明。コレクター・サイトを見ても、抜けているモデルがあったりするためで、このシリーズ自体、ひとつの仕様(カラー/プリント)での生産数はあまり多くないように見えます。

常温で紫、温めると白、という設定のようですが、太陽に当たった側が紫に戻らなくなっています…。


A car from 'Color Shifters', issued in 2009.
Purple (white) PLASTIC body,dark smoke roof lights and window, red insert and interior, 'RESCUE' '68' with purple stripe tempa, unpainted METAL baseplate with 5 spoke wheels, THAILAND casting.

47 RESCUE RANGER, Color Shifters
「カラーシフター」、品番・発売年次不明。
ホイルは「ファイブ・スポーク」、タイ製。 どうやら今のところ、「カラーシフター」のシリーズは「ファイブ・スポーク」を履いているようです。

常温でオレンジ、温めると黄色、でしょうか。

「ディーノ・ハンター」のプリントがあり、恐竜のアタマのシンボルを描いています。これは、「レスキューレンジャー」全体を通じて、初の設定です。


A car from 'Color Shifters', issued in 2009.
Orange (yellow) PLASTIC body, transparent yellow roof lights and window, silver insert and interior, 'DINO HUNTER' with dino symbol tempa, unpainted METAL base plate with 5 spoke wheels, THAILAND casting.

48 RESCUE RANGER, Color Shifters
「カラーシフター」、品番・発売年次不明。
ホイルは「ファイブ・スポーク」、タイ製。

常温で水色、温めるとグリーン、でしょうか。

このモデルも冷蔵庫に入れて置いたら緑色になり、常温に戻したら比較的キレイに水色に戻りました。(もう、太陽に当てないようにしないと…。)

側面には「insect removal service」のプリントがありますが、これは「害虫駆除」ということで、ドアサイドにクモの絵を描いています。これも「レスキューレンジャー」全体を通じて、初の設定です。というか、こんな設定のミニカーは他には無いでしょう…。全く、色々なことを考えるものです。



A car from 'Color Shifters', issued in 2009.
Sky blue (green) PLASTIC body, transparent red roof lights and window, red insert and interior,'INSECT REMOVAL SERVICE' with spider symbol tempa, unpainted METAL baseplate with 5 spoke wheels,THAILAND casting.

49 15253 RESCUE RANGER, Splatter Paint Series (1997)
レスキューレンジャー、「スプラッター・ペイント」というシリーズのもので、1997年頃の発売。
「splat」というのは、水が「ぴしゃっ」「ぱしゃっ」とはねる音のことで、「splatter」は「はね飛ばす」こと。いわば「泥はねシリーズ」ですが、マッチボックスがラリーカーの「ウェザリング」のような写実的な捉え方のモデルを作ったのに対して、ホットホィールはデザインとして採用しました。

「シリーズ」と言っても4台しかなく、オレンジの「Rescue Ranger」(#1)、白の「Side Splitter」(#2)、オレンジの「Juice Machine」(#3)、白の「80's Camaro Z-2」。「Rescue Ranger」が選ばれている理由というのは良くわからず、もっとピックアップ・トラックのような車種の方が似合うのではないでしょうか。ただし「Rescue Ranger」は側面の面積が大きいので、思い切り「Splatter Paint」ができるという利点はありそうです。

これはファイブ・スポークを履いたもの。マレーシア製。
フロントガラスの向かって左に、小さなホットホィール・ロゴがプリントされています。
A car from 'Splatter Paint Series' issued in 1997.
Bright Orange painted body with blue spots, dark smoke window and interior, blue roof lights and insert, NO tempa, orange yellow plastic base plate with 5 spoke wheels, MALAYSIA casting.

50 15253 RESCUE RANGER, Splatter Paint Series (1997)
同じく「スプラッター・ペイント」シリーズ中のもので、「ディレクショナル」ホイールを履いたもの。マレーシア製。

ダイキャストのホディにいったん白を塗り、発色を良くした上で、蛍光カラーのオレンジ・イエローを塗っています。裏板はオレンジ・イエローで成型されたプラスチックです。

それほど生産数が多かったとも思えませんが、生産年次が古い割りには、ネットオークションでよく見かけます。どうもそれほど人気が無かったようで、売れ残っているのでしょう。

ホイルが「ファイブ・スポーク」のものは、ウインドとシートがダークスモークですが、「ディレクショナル」のものはクリアブルーになっています。

A car from 'Splatter Paint Series' issued in 1997.
Bright Orange painted body with blue spots,transparent blue window and interior, blue roof lights and insert, NO tempa, orange yellow plastic base plate with 'directional' wheels, MALAYSIAcasting.

51 L9961 RESCUE RANGER, Rescue Rods 5 pack (2008)
2008年、衝撃的な事態が発生しました。1975年以来、ホットホィールの中では「真面目な消防車輛」の金型で通して来た「レスキュー・レンジャー」が、「エンジン剥き出し」の姿で登場したのです。
英文資料ではこれを「blown motor」と言っています。「blow」の過去分詞形で「吹き飛ばすようなエンジン」というような感じです。(「茶色」のつづりはbrownです。)

「レスキュー・ロッズ・ファイブ・パック」に同梱されたもので、塗色は輝度の高いメタリックシルバー、マーキングはそれまでの「レスキュー・レンジャー」の流れを踏襲するものでした。車体側面の資器材収納部の「FIRST AID」「OXIGEN」の細かいプリントもされており、この仕様でどうして「剥き出しエンジン」を付ける必要があるのかと訝しんだものですが、今となっては結構、目に馴染んで来てしまいました。

ホイルはファイブ・スポーク、タイ製。
A car in the 'Rescue Rods 5 pack' issued in 2008.
Metallic silver painted body, chrome plated blown motor, transparent blue window and interior, red roof lights and insert, 'RESCUE' 'EMERGENCY UNIT 68' 'FIRST AID' 'OXIGEN' tempa, silver gray plastic baseplate, '5 sppke' wheels, THAILAND casting.

52 R7540 RESCUE RANGER, regular issue 'City Works' (2010)
剥き出しエンジン」になったことによる、もうひとつの懸念は、「ボンネットに穴を開ける」という金型改修を受けてしまったために、これ以降の「レスキュー・レンジャー」は、全てこの状態になるのではないか(?)、という点でした。


心配を裏付けるように、「エンジン剥き出し」、派手なメタリックグリーンのモデルが2010年レギュラー・シリーズ、「City Works」レンジとして発売。
側面のプリントは「HW ELECTRIC」で、どうやら電気工事車になってしまったようです。
「産業・店舗・住宅に、7時から24時まで急行」ということなので、電気分野での「レスキュー」であることには違いがないのかもしれませんが…。


伝統のメッキされたプラスチック裏板、ホイルはメタリックブルーのファイブ・スポーク、タイではなく、80〜90年代に戻ったようなマレーシア製。
A car from regular issue, 'City Works' 2010.
Metallic green painted body, chrome plated blown motor, transparent blue window and interior, yellow roof lights and insert, 'HW ELECTRIC' 'Expert Electrical Service' 'Fast 24/7・Industrial・Commercial・Residential' 'R7540' with white/yellow stripes tempa, chrome plated plastic base plate, metalic blue 5 spoke wheels,MALAYSIA casting.

53 W4116 RESCUE RANGER, Color Shifters X-rays (2012)
2012年の、「カラーシフターズ」シリーズのもの。
「X-rays」というアクションをうたっており、どうやら「温めると透明になる」ということをもって「X線」のサブ・シリーズ名をもらったようです。

2012年のカラーシフターは7種があり、このうち「Rescue Ranger」「Fandango」「T-Rextroyer」「Dragon Blaster」の4種が「X-rays」、残りの「Chrysler 300C」「T-Bird Stocker」「Piranha Terror」の3台が「Chromatics」(温めるとメッキしたようになる?)を標榜しています。

ケースに入れて展示しておいただけで色が変わってしまった過去の教訓を踏まえ、この個体はブリスターに入れたままにしています。透明ボディよりこの状態の色調の方が気に入っているためです…。一度ヘンにカラーシフトさせてしまうと、キレイには元に戻らなくなることがあります。

カラーシフター用の金型はプラスチック・ホディ用ですから、「剥き出しエンジン」用の金型改修の影響は受けていないはずです。
裏板は豪華なゴールド塗装のダイキャスト製。ホイルはメタリック・レッドのダブル・ファイブ・スポーク、タイ製。



A car from 'Color Shifters 2012X-Rays'.The body from 'X-Rays'series becomes transparent when warmed.
Dark rose PLASTIC body, transparent red roof lights and window, black interior and insert, 'UNIT 58' tempa, gold painted METAL base plate, metalic red 5 spoke wheels, THAILAND casting.

54 BDT04 Rescue Ranger (Grateful Dead Truck), Pop Culture (2014)
2014年6月の新製品。
「ポップ・カルチュア」というシリーズ中のもの。2013年にノスタルジック・ブランドをリバイバルさせたもので、「リアルライダー」(Real Riders Steelie)のホイルを履き、メタルボディ+メタル裏板(Metal/Metal)をシリーズの特徴としています。

これまでに「DC コミックス」「ユニバーサル・モンスターズ」「ハンナ・バーベラ」「スタートレック」等々、かなりの数が作られており、ミニカー上のプリントはもとより、ブリスターカード上でも「ポップ・カルチュア」のデザインを展開して来ました。

「レスキュー・レンジャー」は、「グレイトフル・デッド」というロックグループをテーマとした6台シリーズ中の1点として作られました。1965年にサンフランシスコで結成され、60年代の「ヒッピー」カルチュア、「サイケデリック」カルチュアを代表するグループです。ドア横とカードに大きくプリントされているのは、「Skull & Lighting bolt」と呼ばれる「グレイトフル・デッド」のシンボルマークです。(カード上に大きく描かれています。)

このモデルは、私に色々な意味でのトピックを提供しました。ひとつは、数が減ったとは言え、いまだに「レスキュー・レンジャー」の新製品が出る(!)ことがわかったこと。ふたつ目は、ボンネット型のファイア・トラックとして、「ポップ・カルチュア」といったシリーズで起用される可能性のある金型である(!)こと。みっつ目は、ダイキャスト用金型の一部が「エンジン剥き出し」用の改修を受けているにもかかわらず、こうしてノーマルのダイキャストボディがキャストできる(!)こと、です。このモデル、発売少し前に先行予約までした入手しました。今後も何らかの形での新製品を期待したいと思います。

A car from 'Pop Culture, Grateful Dead', issued in June2014.
Red/blue painted METAL body with some pink lower bottom, dark smoke window and interior, chrome plated roof lights and insert, 'GRATEFUL DEAD' 'SANFRANCISCO, CA' with 'Skull & Lighting bolt' symbol tempa, unpainted METAL base plate, Chrome RRS wheels,THAILAND casting.

55 R7540 RESCUE RANGER, regular issue 'City Works' (2010)
「剥き出しエンジン」の電気工事車(HW ELECTRIC)のうち、ボディカラーをメタリック・グリーンからメタリック・イエローに置き換えたもの。グリーンのものから色は変わっていますが、文字などの内容は変わっていないようです。

これも2010年・単品ブリスターのレギュラー・シリーズ、「City Works」レンジとして発売。
ホイルはメタリックブルーのファイブ・スポーク、マレーシア製。

A car from regular issue, 'City Works' 2010.
Metallic yellow painted body, chrome plated blown motor, transparent blue window and interior, blue roof lights and insert, 'HW ELECTRIC' 'Expert Electrical Service' 'Fast 24/7・Industrial・Commercial・Residential' 'R7540' with white/yellow stripes tempa, chrome plated plastic base plate, metalic blue 5 sopke wheels, MALAYSIA casting.

56 T1481 Rescue Ranger, 'BACKDRAFT', Monster Jam Duo
「モンスター・ジャム」という、非常に大径のタイヤを履いたモデルとの2台セットで売られたもの。
「剥き出しエンジン」に、鮮やかな赤塗装、美麗なフレイム(炎)のデザインがプリントされたモデルです。

大径タイヤのモンスター・ジャムの方も、ボディはレスキュー・トラックになっています。

「火をもって火を制す」ということなのですが、実際は消防車に「炎」を描いたら不謹慎だと言って怒られるでしょうけれど、このデザインの綺麗さにすっかりハマってしまい、後々「モンスター・ジャム」のレスキュー・トラックのボディにノーマルのレスキュー・レンジャーの裏板を付けてみたり、フレイム・デザインのバンを救急車に仕立ててみたり、と言った悪戯カスタマイズを触発させてしまった1台です。

プリントの上に、クリアコートをしているようです。ホイルはファイブ・スポーク、タイ製。
屋根上灯と、車体上部の装備品パーツの成型色をわざわざ変えています。
「モンスター・ジャム」のカスタマイス版は、いずれご紹介するつもりでいます。

A car from Monster Jam Duo.
Blight red painted body, chrome plated blown motor, clear window and interior, red roof lights, siver gray insert, 'BACKDRAFT' with flames tempa, light silver gray plastic base plate, 5 spoke(5SP) wheels,THAILAND casting.

57 N9044 Rescue Ranger, Fire Department Rods 2009
Fire Department Rods」というのは、消防車両・緊急車両とは思えないような「cool」なモデルに、「Fire Department」のマーキングを施したシリーズで、丁度「custom rods」のレースに消防署や警察が出走参加したような仕上げになっています。
おそらく日本の真面目な消防コレクターの皆さんは、このシリーズを「消防」コレクションに加えるべきかどうか、頭をかかえた方も多いと思われます。

2000年に「シリーズ1」の6点、2001年に「シリーズ2」の6点が作られ、この2つのシリーズは「KBToys」というチェーンだけで限定販売されました。
2009年になって、販売チャネルを「Toys 'R Us」(トイ・ザラス)に変えて、新しいシリーズ26点が売られました。「レスキュー・レンジャー」は、この2009年シリーズの中に入っています。

この2009年シリーズ、アイテムによって生産量に差があったものか、あるいは人気による違いか、ネット上では通常の範囲の価格のものと、大変に高額になっているものとがあります。
このレスキュー・レンジャーは、ごく普通の価格で入手しました。フツーのモデルと思ってブリスターは破ってしまいましたが、その後はほとんど見かけなくなっており、流通量があまり多くなかったものと推測しています。タイ製。

A car from Fire Department Rods 2009, Toys'R Us exclusive.
Metallic red painted body, chrome plated blown motor, clear window and interior, yellowocher roof lights and insert, 'FIRE DEPT.' with gold stripes and FD emblem tempa, chrome plated plastic base plate, 5 spoke(5SP) wheels, THAILAND casting.

58 N9010 Rescue Ranger, Cop Rods 2009
「Fire Department Rods」と同じようなコンセプトの、「Cop Rods」というシリーズ中のもので、消防ではなく警察マーキングをしています。

実は「Cop Rods」の方が「Fire Department Rods」より1年早く、「シリーズ1」の16点が1999年、「シリーズ2」の16点が2000年の展開で、これも同じく「KB Toys」限定で売られました。

2009年にやはり26点の新シリーズが出ましたが、これは「Toys 'RUs」ではなく、「Target」という流通チェーンで売られました。
「レスキュー・レンジャー」は、トレジャー・ハント的に生産量が少ないのか、当初はとても手が出ないような価格で出ていましたが、時間が経つにつれて「まぁまぁ」の価格のものが出るようになり、それを入手しました。

「レスキュー・レンジャー」で「ポリス」マーキングをしたものは、他には作られていません。
「cop」というのは、「おまわり」「デカ」「サツ」といったような言葉ですが、「ロボコップ」で有名になったように、必ずしも悪い意味だけで使われる言葉ではないようです。

プリントにある「Allen」という街はテキサス州に実在します。タイ製。

A car from Cop Rods 2009, Target exclusive.
Pearly white painted body,chrome plated blown motor, black window and interior, red roof lights and insert, 'POLICE' 'CITY OF ALLEN' 'HW09' with red band and flames tempa, chrome plated plastic base plate, black RL5SP wheels, THAILAND casting.

59 N9808 Rescue Ranger, Military Rods 2009
「消防」「警察」のコンセプトを「ミリタリー」に拡大して展開したシリーズ中のもので、「KB Toys」での初期展開はなく、2009年に「Walmart」限定で26点が作られました。

26点の中には高額になるものもあるようですが、幸いなことに「レスキュー・レンジャー」についてはこの限りではなく、現在でも通常の範囲の価格で流通しています。

爆弾処理班の車両(Bomb Squad)で、この設定はこれまでにもありましたが、「ハートロッカー」のような軍用の設定になりました。
プラモデルの発生や、G.I.JOE などもそうですが、アメリカという国は、「ミリタリー」という領域もをカルチュア化していきます。タイ製。



A car from Military Rods 2009, Walmart exclusive.
Light khaki painted body, chrome plated blown motor, black window and interior, redr oof lights and insert, 'BOMB SQUAD' 'EOD TEAM 1' with flames tempa, chrome plated plastic base plate, black Y5 wheels, THAILAND casting.

60 Rescue Ranger, Code 3 customised model
個人によるカスタマイズ・モデル。

「ポップ・カルチュア」シリーズの「グレイトフル・デッド」の市販品の上に、スパイダーマンの自作デカールを貼り付け、クリアコートがされています。
カスタマイズ品として売られていたものですが、「レスキュー・レンジャー」については、カスタマイズ・モデルであっても面白いものは入手することにしています。

ボディ/裏板ともにメタル、ホイルは「リアルライダー」(Real RidersSteelie)を履きます。
「グレイトフル・デッド」の赤とブルーの塗装が上手く活かされていて、リペイントはされていないようです。ただし裏板のカシメはいったんはずされています。なかなか、ホットホィールの空気感によくマッチしています。

最近は、カスタマイズ工作の後にこうしたパッケージに収容したものも増えて来ました。マテルによる量産市販品の新しいバリエーションと勘違いして購入されないようにご注意ください。



Code 3 customised model with self made Spider Man decals.
It is based on the Grateful Dead Rescue Ranger from Pop Culture.


     



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