
一方、上の画像は、市販型P130型用の直6・2リッターJ20型エンジン。
ここでセドリック130系の搭載エンジンを整理してみます。
◆ニッサン・セドリック・シックス(P130型・スタンダード):
J20型(直6・1,973cc・100ps/ 5200rpm)
◆ニッサン・セドリック・カスタム・シックス(P130型・デラックス):
J20型(直6・1,973cc・100ps/5200rpm)
◆セドリック・スペシャル・シックス(H130型):
L20型(直6・OHC・1,998cc・115ps/5600rpm)
◆ニッサン・セドリック・エステート・ワゴン(WP130型):
J20型(直6・1,973cc・100ps/5200rpm)
◆セドリック・スペシャル・シックス後期型(H130B型・1968年9月マイナーチェンジ):
L20型 (直6・1,998cc・シングルキャブ115ps/5600rpm)
◆セドリック・スペシャル・シックス後期型(H130型):
L20型(直6・1,998cc・ツインキャブ130ps)
◆ニッサン・セドリック・パトロール・カー(Y130型):
H30型(直6・2974cc・一般仕様120ps/4400rpm)
◆ニッサン・セドリック・パトロール・カー(Y130E型):
H30型(直6・2974cc・高速仕様130ps/4400rpm)
言うまでもなく車名として出て来る「シックス」は「6気筒」を表しています。
初代セドリックには、6気筒・2825ccエンジンを積む「スペシャル・シックス」(H50型)という3ナンバー車がありましたが、これが1965(昭和40)年に150型プレジデントに進化したため、130系セドリック市販車(1965年10月フルチェンジ)では3リッター車はなく、したがってY130型パトカーにH30型・3リッターエンジンを移植することになったのでしょう。もともと「セドリック・スペシャル・シックス」と「プレジデント」は兄弟だったことになります。
130型「セドリック・シックス」(スタンダード・グレードの「シックス」と、デラックス・グレードの「カスタム・シックス」)が、J20型エンジンで100馬力しか実現していないのに対して、H130型エンジンのY130パトカーは、高速仕様で130馬力を実現していました。その力量差は明らかです。
Y130(一般仕様)とY130E(高速仕様)の搭載エンジンは同一で、圧縮圧力/点火時期/爆発圧力/トルクなどが異なる設定となっています。上記のように減速比/サスペンション/タイヤなども異なります。
そしてこの130馬力は、1968年9月マイナーチェンジ後の「スペシャル・シックス後期型」が、L20型エンジンをツインキャブ化することで、市販車として実現しています。したがって1969年の中央道のプレジデントDのPCは、さらに上のV8・4リッター仕様(H150型)だったわけです。
|